100年後は古民家の家
【 新民家部門 】

閑静な住宅街、昔からある団地にこの家は建ちました。丘の途中にあるのでみはらしが良く、風通しもいいのでとても心地の良い場所です。
角地の敷地で、一方の面する道路は勾配がきつく、大きな高低差がありました。
建物と庭はレベルの高い方に合わせて建て、駐車場はレベルを低くすることで、西側に車を止めても眺めの良さを妨げません。駐車場からは階段を設置し、庭に上がれるようにしました。
構造は伝統工法の粘り強いしなやかな強さが十分に発揮できるように、木材は無垢材を使い、壁はすべて土壁です。
柱は桧で、通し柱は180㎜×180㎜、管柱は120㎜×120㎜を使い、梁の一部は地松の丸太を使用しています。木材の加工は全行程、大工による手刻みです。
土壁は、まず竹を細く割り、棕櫚縄を使ってえつりをかいて、「竹木舞」にします。それに、土とワラスサを混ぜて発酵させた「荒壁」を付け、「大直し」「中塗り」と塗り進められ仕上げます。3工程を経て土をしっかりと乾かすことで、土の詰まった強い土壁になります。
荒壁付けの作業ではお施主様にもご参加いただき、楽しい良い思い出になったと大変喜ばれました。
建設地 | 三重県四日市市 |
構造 | 伝統構法 |
階数 | 二階建て |
延床面積 | 114.28㎡ |
家族構成 | 非公開 |