平屋の古民家

【 第8回古民家再築部門 】

平屋の古民家

元々2階建て(厨子2階)を平屋に改装した。奥に見える離れも元々あった建物を壊し基礎部分を利用して新たに建築した。ご老人夫婦がお住いになるので、玄関から上がる以外の室内は、バリアフリー仕様にした。間取りの変更としては、北側に寝室を設けたことと、キッチンの配置を変えLDKとしたところ。外観に関しては屋根瓦の葺き替え、外部建具を全て樹脂サッシに入替、外壁、内壁とも漆喰で仕上げ、玄関周りには石目長のタイルを貼ったことで高級感は出た感じはする。内装に関しては、見事な梁をどれだけ見せられるかと耐震改修工事も同時に施工したため、壁の配置や天井高、仕上など、多少手間がかかってしまった。水回りなどは全て入れ替えをし、外部もサッシに入れ替えたが、全体的には復元と再生を行ったようなリノベーションであったと思う。

南側の続きの和室はほぼ復元に近い工事になった。鴨居は残し、天井は1枚物の目透かしを施工。数か所制震ダンパーの入った壁が施工してある。
とにかく曲がったた梁が多く、どうやって綺麗に見せられるかで苦労した。これは趣味部屋ですが、天井を段違いにし面白い空間になったと思う。
玄関ホール。写真では感じ取れないが、梁がいキレイに表されて、訪れたときにまず感動するような空間に仕上がったと思う。
ご老人の夫婦なので、写真は勘弁してくださいとのことです。
「快適に暮らしております。こんなに立派に仕上げてくださり感謝しております。何よりも暖かいです。ありがとうございました。」と頂きました。

建設地群馬県太田市矢田堀町145-1
構造伝統構法
階数平屋
延床面積163.14㎡
家族構成80代夫婦