kanemarutei at itoshima

【 第8回古民家再築部門 】

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初めは、古民家をご家族みんなで、自分達で手を加えて住めるようにしているんです、自分達で出来ないところを手伝って欲しいという、話から始まった。

手探りで進めながら、ああでもないこうでもないと悩みながら、プロの仕事と自分達の手作りとの融合、住宅だけど住宅らしくない、カフェの様な旅館の様な面白い空間に、仕上がりました。

年月を感じさせる自分達で染色した柱や梁、オーナーさんが施工された壁の漆喰、ご主人が譲ってもらった古い建具類、

一方で、床は全面、新品の白染色無垢フローリング、天井には海外製のシャンデリアとブラックシーリングファン、最新式の空調や照明類。

古い雰囲気の良いモノと新しい今どきのデザイン性と機能性の高いモノとを、どうバランス良く構成するかが、今回の大きな命題であり、最もやりがいを感じたコトだったと思える。

古民家の中に、突然、ホテルのガラス張りバスルームの箱が、置かれた様な空間にして見ました。

古いモノの中に新しいモノを・・。それをわかりやすく表現できたバスルームになったのではないかと思える。

バスルームの壁2面を全面ガラスで構成するコトが最も苦労をしました。
広い土間とロフトへの階段、吹き抜け天井に抜ける空間、奥に見えるシステムキッチン、さらにその奥に裏庭に繋がる土間キッチンの窓。

玄関の蔵戸を開けた際の、奥への抜け感、開放感を大切にして設計してみました。

入口入ってすぐの右壁にペンライトの様なブラケット、ダイニングにぶら下がっているUFOの様なペンダントが、空間をしめるポイントとなっています。
年季の入った柱と梁、壁の漆喰、玄関の蔵戸と寝室の縦格子戸、土間からロフトに上がる階段、海外製のペンダントやダウンライト。

それぞれが、柔らかい光の広がりと微妙な陰影とを作り上げていて、趣のある雰囲気を醸し出しています。

オーナーさんも大変喜ばれてありました。

建設地福岡県糸島市大門
構造伝統構法
階数その他
延床面積90.00㎡
家族構成40代夫婦と子供3人