古民家の長期優良認定住宅

【 第6回 古民家再築部門 】

古民家の長期優良認定住宅

築150年の古民家でした。今回は国土交通省が推進している、長期優良住宅化リホーム推進事業に挑戦してみました。おかげさまで劣化対策全国第一号に認定して頂きました。また古民家鑑定、床下インスペクション、耐震診断の三点パック調査を行う事で、古民家の再築耐震改修計画を立てる事が出来ました。耐震改修計画に従い専用耐震ダンパー12機と面格子パネルを3ヶ所設ける事で、地震力をやなぎの木のようにゆらゆらと地震力を逃がしながら耐えます。正に古民家にはピッタリの再築ではないでしょうか。

基礎を300㎜立ち上げました。その上に元々の切り石を据え、古民家の特徴である石ば建てを再現してみました。
古民家は内法が5尺8寸とほぼ決まっています。これでは現代建築にマッチしません。そこで内法を2mに上げました。当然建具も框をサイズアップし納めています。面格子パネルは建具が移動してもバッテングしない様にまた、パネルの効果が落ちないように我社独自の工法で納めています。
お施主はここまで遣れる事におどろかれていました。今回はおられませんでしたが、長男さんが古民家はすごいと思われ、近い将来親元に帰ってこの家を継ぐと話されていたのが印象に残っています。この事業に挑戦できたのも、皆様のご理解と協力なしには考えられない事でした。関係者の方々に感謝して、これからも一棟でも多く古民家を残して行きたいと思います。

建設地滋賀県長浜市難波町
構造伝統構法
階数二階建て
延床面積276.12m2㎡
家族構成50代夫婦と70代両親