終末長屋の再生
【 第4回 古民家再築部門 】

月島の西仲通商店街の裏路地に軒を連ねる長屋群の一角。
関東大震災後、労働者向け住宅として連棟でいくつも建てられた間口2間、奥行き3.5間2階建ての長屋を、単身世帯・若い夫婦向けの現代型の住宅に改修しました。
雨漏りし放題で埃まみれの倉庫として使われていた長屋も、まだまだ保存しながら使い方があるぞと奮闘しました。
コンパクトな間取りの中でも、生活の豊かさを加えていきました。小屋梁を出して日の光の溢れた開放感を出したり、2×4材の階段手すり兼梯子で登る三角形の屋根裏をつくるなど、多目的な都市生活に順応し、住み手が安らぎと住まい方のアイデアを見つけ出すような仕掛けをつくりました。
喧騒とした都会の中で、町並みの遺産となっている長屋群を保存しながらも、現代の都市の暮らしに順応する解体直前の終末長屋の再活用プロトタイプを作りました。
建設地 | 東京都中央区築地 |
構造 | 在来工法 |
階数 | 二階建て |
延床面積 | 49.00㎡ |
家族構成 | 30代夫婦と幼児 |