未来をはぐくむ古民家「ついどはん」
【 第4回 古民家再築部門 】

洲本市との域学連携活動として、市に寄付された築100年を超える古民家(旧高田邸)を、建築学を学ぶ大学生が設計から施工まで携わって再築しました。
地元の設計士さん、施工管理者さん、大工さんにご指導いただきながら母屋、長屋門、蔵を1年半かけてリノベーションしました。また、長屋門と蔵については耐震診断も行い、原状維持を前提とした耐震改修方策を検討しました。
母屋は様々な用途で活用できるよう、使い勝手のフレキシブルさを意識して設計を行いました。また「里床」と名付けたウッドデッキを新設し、のどかな里の風景を眺めることができます。
牛舎や納屋として使われていた長屋門は、宿泊が可能な施設に改修しました。
学生の立場でありながら木工事、左官、家具作りなど様々な作業をさせて頂いたことで、資源を大切にする環境共生マインドの涵養に大きく貢献するとともに、図面や模型でしか建築空間を考える機会がなかった学生にとっては実践的な能力を養う貴重な教育機会となりました。
また、作業中、地元住民の方には差し入れを頂いたり、あたたかな支援を頂きながら完成に至り、地域の魅力を再発見することができました。
今後は地域の魅力発信拠点や地域住民の交流拠点、宿泊施設として幅広く活用されていく予定です。
建設地 | 兵庫県洲本市五色町鮎原下511 |
構造 | 伝統構法 |
階数 | 平屋 |
延床面積 | 264.92㎡ |
家族構成 | 洲本市役所が所有 |