komatu 町家

【 第3回 古民家再築部門 】

komatu 町家

こまつの町家は、町割りにより高密度に区画されており、建物の側面が隣りの家と接するため屋根は切妻平入りの構造とし、通りに面しては格子戸を設けています。
また、昭和の大火を教訓に袖壁を設けるなど、人々が気持ちよく、安全に暮らしていく知恵と工夫、そして、美しさが備わっています。
こまつ町家の特徴
切妻平入り:隣地境界が狭い小松では、屋根に積もった雪を前面道路に落とすために、棟と平行に入口がある「平入り」となっている。
格子(虫籠):外からの光や風を通しながら、視線をさえぎるために格子が設けられ、小松では、「虫籠」に似ていることから、「むしこ」と呼ばれている。
袖壁:火事の際に隣の家への延焼防止と隣の家を区切るために、2階壁面の両側には「袖壁」が設けられている。
瓦:県内有数の産地である小松瓦の生産は、江戸時代前期の「いぶし瓦(黒灰色系)」からはじまり、後期には「赤瓦」が普及している。積雪や凍害に強いのが特徴である。
これらの先人の知恵と技術で今もなお伝統的な建築様式の「こまつ町家」が存在し、町人文化が栄えた時代の面影を現代にに残しています。

玄関は家の顔であり、建物の美観の印象に大きな影響を与えます。
玄関に飾り床を設けて玄関先で少しでも心地よく過ごして頂く工夫をしました。
その飾り床にお花や雑貨類をディスプレイし春には春のお花、夏は涼しげなものを……など季節感を取り入れた気持ち良い空間
お客様との会話もはずむかも…
大切なお客様をおもてなしの空間でお迎えしてはいかがでしょうか。
大広間の一部にお客様をお迎えする客室を設けました。
客室を設けるにあたり長年、住み慣れ親しんだ、過去の記憶の継承を希望されました。
全てを新しくするのではなく、先人の想いを大切に考えながら次代へと引き継いでいきそして現代の素晴らしい機能と性能を合わせて計画しました。
間仕切り壁の上部をガラスにすることで空間のひろがりを持たせ来客がくつろげるおもてなしの空間となるよう心がけ以前、使用していた建具を再利用し立派なケヤキ柱や梁をあらわしにしすることで家族の思い出を残しました。
太い梁を支えるケヤキの大黒柱が存在感をだしその構造材が大広間をしっかりと支え木の性質を見極めて、反りやねじれなども巧みに利用して、百年以上も大屋根を支えびくともしない骨組みを組み上げるその伝統の技を受け継いだ家
その構造材を隠さず表しにすることで伝統・歴史を伝える。

建設地石川県能美市
構造伝統構法
階数二階建て
延床面積590.92㎡
家族構成非公開
会社名