築220年けやき造りの古民家  「江戸末期の土間を平成のゲストルーム」へ

【 第3回 古民家再築部門 】

築220年けやき造りの古民家  「江戸末期の土間を平成のゲストルーム」へ

来客者の多いS様邸。はるか昔より応接室となっていたのは20帖以上の大空間の土間でした。大空間を支える見事な欅の丸太、梁、そして大黒柱。それらの重厚感を最大限に生かし、家族の為の「玄関ホール機能」と、来客者の為の「ゲストルーム機能」を融合させた新たな空間を生み出しました。

現代建築の機密性、断熱性を確保する為に外壁は大壁、漆喰調サイディング仕上げとした。しかしながら、「古民家デザイン」との調和の為、杉の無垢材による付け柱、腰壁をその上に造作した。
長い年月を感じさせない強固な構造体。しかしながらその足元は、湿気により腐食箇所が目立ちました。家を持ち上げ、傷んでいる部分を交換し、「さらに100年先まで住み続けられる家へ」と再生しました。
江戸末期から何代にもわたり守り続けてきた「旧家」。老朽化も進み、間取りも使いづらく、「壊したいけど、壊せない」ジレンマの中、私の「古民家再生見学会」にご来場され、「問題点が根本的に解決できるなら」と今回の再生に踏み切られました。古いものを生かしながら「明るく」「暖かく」「機能的に」大変身した我が家に大変満足されています。

建設地茨城県つくば市大曽根
構造伝統構法
階数平屋
延床面積186.93㎡
家族構成非公開
会社名