真壁の家(まかべのいえ)

【 第3回 古民家再築部門 】

真壁の家(まかべのいえ)

この古民家に出会うきっかけはオーナー様からの相談の連絡からでした。
「もう古いし、雨漏りもしてるので壊さないとだめだと思うのですが・・・
一度見て頂けないでしょうか?」という事でした。
現地を訪れると、構造はしっかりしていてまだまだ繋いでいける古民家だと想い「この古民家を残しませんか?」と。
お客様は「そんなことが出来るんですか?」って。
そこで古民家鑑定に続き耐震診断「早稲田式耐震性能診断」をすることを提案し、実施することに。
その結果、この古民家を補強し、改修すればオーナー様家族の思い出がつまった古民家を
残していけると判断し「再築」する事を決めて頂きました。

土間より二間続きの和室。玄関、和室とも天井を高く取り、170年経った現在でもしっかりとしていた構造材を見せる内装にしました。
土間、玄関ホールは広く高く取り、お客様を迎えたその空間で昔風にお茶でも飲みながら雑談できる昔ながらの土間空間を残しました。
再築前の状態。築170年の茅葺き屋根の古民家。
この古民家は7代前の方が建てられたそうです。

この古民家にはオーナ様の親が他界してから再築するまで約20年空き家状態だったそうですが、毎日の開け閉めや掃除は欠かさずにしていたそうです。
お客様は代々受け継がれてきたこの家を大事になさってくれました。
今回再築を決定し、古民家を残し再度生活が出来る事が決まった時オーナー様は涙を流して喜んでくれ、ご先祖様が眠るお墓にご報告に行ってくれたそうです。
いつかまたこの家で暮らせたらとずっと想っていたことが現実になり大変喜んでくれています。
これからも100年、200年と繋いでいきたいと。

建設地茨城県桜川市真壁町
構造伝統構法
階数平屋
延床面積164.09㎡
家族構成家族4人
会社名