「古材の新築」~古民家のぬくもり×現代のライフスタイル~

【 第1回 受賞作 】

「古材の新築」~古民家のぬくもり×現代のライフスタイル~

「懐かしくて新しい。」をテーマに築100年以上前の古民家で使われていた重厚感ある古材や、古民家解体時に大切に保管していた古建具を新築の建材として使用し、新築とは思えない凝縮された風情と味わいを感じる古民家を現代に蘇らせました。

また、歴史と思いを受け継ぎながらも、太陽光とガスを併用したダブル発電システムなどの最新技術も取り入れ、現代のライフスタイルに合った快適と安らぎも同時にを追求した現代古民家を造りだしました。

懐かしの囲炉裏(いろり)を囲む家族の光景を現代風に再現した「堀リビング」は、座のスタイルで薪ストーブを眺めながらほっこりとした時間が楽しめます。
一階の薪ストーブの熱は、暖かい空気が上ぼる自然の原理を利用して、無双窓でつながる2階フロアまで届く、大工の知恵と技術を生かしたシンプルながら考えつくされた構造になっています。

家の顔ともいえる古材を使った木組みは、新築に深みを与え、力強さと優しさを演出します。
「くせ」のある古材を「魅力」に変える大工の技が生きた仕事で、100年の思いを受け継ぎます。
古建具や古照明も随所に使用しました。存在感を感じつつも主張しすぎない、上品な仕上がりを意識しました。
磨く、洗浄する、塗装するなど、職人のひと手間で、再び命をふきこみました。

完成見学会には130組300名以上の方にご来場いただきました。
新築に古材を使うという新しい再築スタイルに多くのご賛同をいただきました。
ストーブの煙突が特徴的な外観は、古い町並みに見事に調和し、昔からそこにあったかのような深い趣を感じます。
外装には漆喰の塗り壁、内装はシラスの塗り壁を採用し、自然素材の心地よさを感じることができます。

建設地広島市安佐北区
構造在来工法
階数二階建て
延床面積201㎡
家族構成30代夫婦と子供2人
会社名