石川町の家

【 第10回古民家再築部門 】

石川町の家

築100年ほどの大きな古民家を現地再生した住宅。
玄関や水回りなどを含め親夫婦と息子夫婦世帯を1棟の中で分離し完全に独立した2世帯住宅。
各々の世帯の生活スタイルや趣向、要望を丁寧にヒアリングし、設計に反映している。

改修前からの仏壇や神棚、古い箪笥をそのまま残した、唯一の畳の間である両親世帯の座敷。
親戚や叔父・叔母さんたちが集まれる座敷の天井を吹抜にして、天窓付きで古材の梁組の見える明るい広間とした。
小さな階段から昔の2階廊下にアプローチできる。
若夫婦世帯のリビング吹抜上部。古材表しの勾配天井に天窓を設け、
夏場は開閉でき、通風採光もとれる明るく気持ちの良いリビングとなった。
〈両親世帯〉両親世帯と息子夫婦世帯は当初は同居せず、ハウスメーカーで別敷地で新築の予定でしたが、先祖が苦労して100年ほど前に建てた母屋は1階で80坪ほどある大きな愛着ある民家で、
とても壊したくなかったので色々提案いただいて2世帯が同居できるように改修再生出来て満足しています。
〈息子夫婦世帯〉古い古民家に住みたいとは当初思わなかったが、母屋真ん中で界壁をつくって完全2世帯が実現できることや、内装も城を基調にシンプルにできる提案いただいたので古民家での
2世帯同居に同意し、工事内容も納得しました。高断熱にしていただいたおかげで冬場も心地よく過ごせて、古材の梁が見える明るい吹抜も今ではモダンな感じがします。

建設地福島県石川郡石川町
構造伝統構法
階数二階建て
延床面積355.96㎡
家族構成30代若夫婦+子供二人、60代両親